あらすじ
シリーズ累計16万部突破『さみしい夜にはペンを持て』第二弾。本を選ぶ、本を読むことから自分をみつめる読書潜水物語。
感想
前の『さみしい夜にはペンを持て』で日記の書き方や自己との対話を描いた続きとして、今度はさみしい夜に本を読んで作者との対話をするやり方を説明する本。
前作と同じく子供向けでわかりやすく書かれているけれども、大人でも使える方法が紹介されていて良かった。
本の著者と対話する、質問する気で読んでいくなど、実用書と小説に分けて読み方を紹介していく。にしても中学生(おそらく)にドストエフスキーのカラマーゾフの兄弟を勧める先生良い趣味してんなあ。あれは人名のごちゃごちゃといい翻訳小説特有の読みづらさといい、なかなか読めるもんじゃないだろ。しかもサワラモトさんはそこまで本が得意じゃないのに。随分と無茶を勧めるなと笑ってしまった。
作中で様々な本の1文目を紹介してくれているので、聞いてみて気になる本のどれを読もうかというブックガイドにも良かった。
友達となる本を選ぶには自分の年齢と同じだけの本を読むというのは、たしかに好きになれる本を選ぶ上での指標になりそうでなるほどなと。年齢分の本ならば1冊1冊丁寧に読めるし、そのなかで愛せる本を見つけることが出来る。
前の巻でタコジローの味方として出てきたイカリくんは、現在は学校に行かず一人で受験勉強を進めている。このイカリくんが人間(魚だけど)出来ててすごい。
高校で部活のサッカーはするもののプロになるつもりはないというイカリくんに対し、タコジローは「プロになれるわけでもないのになんでやるの?」とぶっ込んでくる。お前それイカリくん相手じゃなきゃぶん殴られるぞ。そんな不躾かつひっでー発言をするタコジローにも、イカリくんは丁寧に対話を行う。
プロにならなくても、憧れの監督のところでやったという事実が積み重ねになるし経験になるし、それは無駄にはならない。プロにならなくても、事実は残る。
いや……人間(魚)出来すぎてるだろ……こいつ人生三周目ぐらいだろ……と感動してしまった。本当にタコジローと同い年か?
ブックガイドとしても、本を読み慣れない人の読み方を知るための本としても面白かった。
出来ればヒトデの占い師にも前の巻のヤドカリのおじさんのようなめちゃくちゃなラストがほしかったが、さすがにそれは望みが過ぎていた。いやだって、家に子供を連れ込んでいる不審者がいますと警察から追っかけられてタコジローが逃がす展開、流石に面白すぎたじゃん……。ヒトデの占い師にも似たような展開期待しちゃうじゃん……。
Audibleとして
一人が全キャラ対応するタイプ。読み手は女性。聞き分けがしやすくて良かった。